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大久保 努; 岩村 公道; 竹田 練三*; 山内 豊明*; 岡田 祐之*
Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP 2003) (CD-ROM), 8 Pages, 2003/00
軽水炉技術をベースとして、プルトニウムの多重リサイクルによる燃料の有効利用を目的として、低減速軽水炉の研究開発が進められている。この原子炉は、持続的なプルトニウム・リサイクルの観点から、MOX燃料を使用して1.0を超える転換比の達成が可能である。特に、プルトニウム多重の観点から、現行のピューレックス再処理法よりも低い除染係数を持つ先進的再処理法に関して、プルトニウム多重リサイクル時の炉心特性を検討し、1.0を超える転換比と負のボイド反応度係数の達成が可能であること等を示した。
有江 和夫*; 安部 智之*; 荒井 康夫
日本原子力学会誌, 44(8), p.593 - 599, 2002/08
高速炉燃料サイクルへの適用を目指してサイクル機構,電中研及び原研で研究開発を進めている、酸化物燃料湿式再処理,酸化物燃料乾式再処理,金属燃料乾式再処理及び窒化物燃料乾式再処理リサイクル技術について、それぞれ研究開発の現状と今後の開発課題について記述した。
藤井 俊行*; 山名 元*
JNC TJ9400 2000-003, 36 Pages, 2000/02
低除染でのリサイクルシステムにおいて設計上不可欠の情報である放射性核種の移行率に関する研究の一環として、放射能は低いがリサイクル燃料の性能への影響が多い元素であるモリブデンとパラジウムの、PUREX、TRUEX抽出条件下での分配特性を実験的に調べ、その化学的なメカニズムの同定を行った。吸光分光分析を抽出実験と並行することにより、抽出錯体種の同定および抽出メカニズムを検討した。この結果により、モリブデンとパラジウムのPUREX、TRUEX工程内での抽出移行および分配特性に関する知見を得た。
河西 善充; 掛樋 勲; 毛呂 達; 東 達弘; 戸部 賢治; 河村 文雄; 米澤 重晃
JNC TN9400 98-003, 422 Pages, 1998/10
大洗工学センター先進リサイクル工学グループでは、経済性を抜本的に改善し、環境への負荷低減(MAリサイクル、廃棄物の極小化)を図り、かつ安全性、核不拡散性を向上させる先進的核燃料リサイクルシステムとして、溶融塩(乾式)技術を適用したリサイクルシステムの設計研究を進めている。本報告書は、平成8年12月にまとめた「先進的核燃料リサイクルシステムの設計研究(溶融塩を用いたリサイクルシステムの概念検討)」に引き続き実施した設計研究の成果をまとめたものである。本研究で実施した内容は、以下の通りである。(1)リサイクルシステムのシステム概念として、溶融塩技術を適用し、炉の建設計画に合わせリサイクルの需要バランスに柔軟に対応でき、標準化による経済性向上が図れ、また技術進歩(技術改良と新型燃料への移行性)に対して柔軟性がある再処理・燃料加工一体型モジュールリサイクルシステムの概念を構築した。このリサイクルシステムの経済性目標、システム容量等について検討した。この商用モジュールシステムの雛形となり、最小単位のモジュールシステム(10tHM/yの実証システム)について、システム構成とフローシートを検討し、まとめた。(2)モジュールシステムを構成する各システムの検討として、溶融塩電解システムの電解槽とカソードプロセッサの検討、溶融塩電解の熱力学的検討、MAリサイクルシステムの回収性能の解析、脱被覆システム、廃棄物処理システムの検討を行った。(3)リサイクルシステムのホットセルシステムの検討を行い、リニアモータ式ロボットによるマテリアルハンドリングシステムの概念、セルの構成・建屋配置計画をまとめた。また、ホットセル内の電解槽等の臨界解析、リサイクル施設の計量管理技術の調査・検討等を行った。本システム設計研究は、ここで示したシステム概念検討結果をベースに炉・燃料の設計研究と整合を取りつつ、高速炉を中心とした核燃料サイクルの実用化像の構築に向け、更に進めていく予定である。
河西 善充; 毛呂 達; 河村 文雄; 掛樋 勲; 戸部 賢治; 東 達弘
PNC TN9410 98-033, 284 Pages, 1998/03
動燃大洗工学センターシステム開発推進部では、安全性、信頼性、経済性等の向上のみならず、環境への負荷低減、核不拡散性への配慮など将来の社会の多様なニーズに対応できる先進的核燃料リサイクルシステムとして、溶融塩を用いたリサイクルシステムの設計研究を進めている。しかしながら、高速増殖炉懇談会の結論等に見られるように最近の原子力を巡る状況は大きく変化して来ている。動燃(新法人)が先進的核燃料リサイクルシステムの研究を進めるに際して、現時点の社会ニーズを踏まえ、将来の高速炉実用化時代における核燃料リサイクルシステムは如何にあるべきか、またその研究開発をどのように進めるべきか等に関して、社内及び社外専門家の参加の下に意見交換・討議等を行い今後の研究開発に資することを目的に、「先進的核燃料リサイクルシステム研究会」を開催した。本研究会は、97年12月98年3月に3回の会合を開催。ここで出された意見・提言等を踏まえた研究会の結論は、以下のとおり。(1)高速炉の本来性(ウラン資源の有効利用により、長期に亘りエネルギーを安定に供給するシステム)を最大限に引き出し、経済性・安全性・環境負荷低減・核不拡散等の抜本改善を図り、国民及び国際的に受け入れられるポテンシャルの高いリサイクルシステム・技術を追及すべき。(2)この核燃料リサイクルシステムとして、溶融塩技術を適用し、各種燃料(酸化物、金属、窒化物燃料)サイクルに対応でき、技術進化に柔軟に対応可能なリサイクルシステム・技術の研究開発を進めるべき。(3)将来を見据えた先進的核燃料リサイクルシステムを早期に選択し、開発することが動燃(新法人)の使命。外部の評価・国民の合意の下に、外部研究機関等との連携を強化し、共同・協力して、その研究開発を着実に推進して行くことを期待する。以上の結論を踏まえて、システム開発推進部では、研究会での提言等を今後の研究計画及び動燃(新法人)の事業計画に反映させ、その計画に従い先進的核燃料リサイクルシステムの設計研究を実施して行くこととし、本設計研究等を新法人における社内及び社外研究機関等との新たな協力体制の下に国等の評価を受けつつ進め、将来の核燃料リサイクルシステムの実用化像を構築し、国が行う先進的核燃料リサイクルシステムの方式選定、開発計画の策定等に資することとしたい。
算用子 裕孝; 坂井 敏幸*; 菊池 憲治; 豊田 修; 根本 慎一; 富樫 昭夫
PNC TN8410 93-080, 53 Pages, 1993/03
CPFでは,昭和57年以来,主として高速実験炉「常陽」の照射済燃料を用い,溶解から抽出プロセスにかかわるホット試験を実施してきた。本報告書では,これら試験のうち溶解試験で回収された残渣に着目し,以下に示す項目についてまとめた。なお,これらの結果は,3.5M8.7Mの硝酸濃度,70115の溶解温度および4時間27時間の溶解条件のもとで得られたものである。1.不溶解残渣の形状および粒径分布残渣粒径は燃焼度により若干の差があり,燃焼度の上昇に伴い大きくなる傾向がある。また,1.2m以下の粒子のほとんどは液中に浮遊しており,これは発生した総残渣重量に対して約10w/oに相当することが分かった。2.残渣発生量不溶解残渣発生量として回収残渣重量に対する溶解前の初期Mox重量の比で評価した結果,Pu富化度の上昇に伴い残渣発生量の増加が見られる。ただし,燃焼度の違いによる発生量の関係は,今回の試験範囲内では見出されなかった。3.組成およびPu含有量残渣の主成分は,Mo,Pd,Ru,RhおよびTcであり,燃料の種類にかかわらず同じ成分である。また,Pu含有量は,溶解前の初期Pu量に対して0.010.09%が検出された以上,残渣発生量やPu含有量は燃料の製造条件(Pu富化度)および溶解条件等により異なり,8M程度の硝酸濃度ではMox重量の0.23%(Pu富化度18%)および0.51.4%(Pu富化度30%)の残渣が発生するが,Pu含有量としては初期Pu重量の0.010.09%程度と微量である。一方,組成についてはMo,Pd,Ru,RhおよびTcが主であり,既往文献と一致していることが確認できた。
岩本 多實
JAERI-M 6376, 52 Pages, 1976/01
高温ガス炉の燃料には高濃縮ウラン-トリウム系と低濃縮ウラン系とが用いられる。本報告では主に前者のトリウムサイクル燃料を採り上げ、燃料のリサイクルに関係がある、トリウム精錬、燃料製造、再処理、再加工、廃棄物処理など各分野の技術の概要を述べ、その現状と問題点とを記するとともに低濃縮ウラン系についても若干言及した。